「買替え」と「資金計画」
おはようございます。今回は、「買換え」についてです。「家族が増えて手狭になったので引越したい」「地元に戻ることになったので売却して地元の中古マンションを購入しようと思っている」等、様々な事情で、現在住んでいる住まいを売却して次の住まいを購入して引っ越すというケースは多々あります。このとき、売却と購入を同時進行で行なうことができれば一番理想ですが、実際は、取引条件や契約、引渡しのタイミング等々、調整することが多くなかなか難しいことが多いです。
なので、まずはここで全体の流れをしっかり把握して上で、無理のない買換えの計画、資金計画を立ててみましょう。全体像を把握するとスムーズに進めることができます。
例えば、景気が低迷し中古市場があまり活発でない時期は、まずは売却を先行させるほうが仮住まいなどのリスクを軽減できます。逆に、景気が良くて不動産市場が賑わっているときや人気エリアの物件の買換えを希望している場合には、購入を先行させるほうが希望条件に近い形で住替え・買換えを進めることができると思います。
ただ、どちらにしてもメリット、デメリットがありますので、いくつかご紹介したいと思います。
まず、売却が先のとき(売り先行)のメリットは、
① 売却価格が確定するので、買換えに向けた資金計画が立てやすいです。
…「〇〇万円で売れたから、いくら用意すれば住宅ローンが完済できる」「〇〇万円で売れたから、住宅ローンは完済できて△△は次の購入資金に充てることができる」など、資金計画を具体的に立てることができます。
次は、
②焦らずに売却活動ができます。
売り急ぐ必要がないので、自分達が希望する価格(高めの価格)で売出しをスタートして、不動産市場の様子をみながら価格を下げたりしながら調整して、少しでも高めの価格での売却を狙うことが可能です。
対して、デメリットは、やはり
■住まいを引渡すまでに買換え先が決まらなければ、仮住まいになってしまいます。
仮住まいの確保が必要になれば、賃貸物件を借りる際に必要な敷金や礼金などの諸費用もかかりますし、引越しの回数も増えるので余分な出費が発生します。経済的に痛いですね、、、
この点は大きなデメリットになりますが、売却代金の中で住宅ローン完済、仮住まい費用まで確保できるくらいの高い価格で売却できれば良いのですが、なかなか難しいケースが多いですね。
次に、購入が先のとき(買い先行)のメリットですが、
① 時間をかけてじっくりと購入物件を探すことができます。
慌てることがないので、ご自身のペースでいろいろ調べたり内覧したりすることができます。
② 空家にすることで家の印象を良くすることができる。
購入が先の場合、新居に引越しをして、現在の住まいを空家にすることができます。居住中の物件よりも空きの物件のほうが内覧してもらいやすかったり、印象を良くすることができるので、好条件で売却することができます。
対して、デメリットは、
① 二重ローンになる可能性が高い。
売却の目途が立たないと、新居購入のローンと旧宅のローンの二重払いになる可能性が高いです。
② 資金計画が狂ってしまう可能性がある。
最終的にいくらで売却できるのか、いつ売れるのかなど不透明な点が多いので、当初予定していた資金計画と大きく変わってしまう可能性も高いです。
どうですか?売り先行も買い先行もどちらもデメリットは金銭面になります。そうなんです、住まいの買換えを行なう場合、問題となるのは、資金繰りです。特に、今の住まいで住宅ローンを返済中の場合には、買換えをサポートする
「買換えローン」…今の住まいを売却しても現在返済中の住宅ローンの一部が残ってしまう場合、新しく購入する物件価格に住宅ローンの不足分をプラスして融資してくれるローンや、
「つなぎ融資」…買換える物件の残代金支払いが、今の住まいを売却したときの代金受領よりも先に来てしまう場合など、一時的な資金不足を解消するためのローンなどの活用も検討しながら、資金繰りについて事前にしっかりと計画を立てておく必要があります。又、先程の「買換えローン」「つなぎ融資」は金融機関によって貸付条件や貸付内容が異なりますので、どの金融機関のローンを利用するのか事前に確認しておきましょう。

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