離婚と住宅ローントラブル

こんにちわ、今回は「離婚と住宅ローントラブル」をテーマにお伝えしてまいりたいと思います。現在、3組に1組が離婚していると言われています。離婚率の高さと比例するかのように、離婚前、離婚後の住宅ローンの返済についてのご相談が増えてきています。今回は、特に相談の多い3つの問題をご紹介したいと思います。

 

①  離婚するので家を処分したい。

…1番多いご相談が、この「家を処分したい」というものです。理由を聞くと、

「離婚するにあたって、これまでの思い出のある家には住み続けたくないから」という回答が多いです。新しい気持ちで新生活をスタートしたいので違う場所に住替えたいという気持ちが強い相談者様が多いです。又、「一人では広すぎるし、住宅ローンの返済がきつい」という回答も多いですね。仮に夫婦共働きで二人の収入で返済をしていた場合、一人での収入で返済を続けていくのはなかなか大変だと思います。

離婚の場合、「住宅ローンもまだまだ残っている」というケースがほとんどです。通常、住宅ローンが残っている場合、不足分を用意しなければ売却をすることができません。多額な不足分を現金で用意するのは現実的に難しいですよね、、、。その際、フリーローンを組んで不足分を用意される方もいらっしゃいますが、住宅ローンと違い、金利も高く返済期間も短いので事前に確認しておくことが大事です。

 

②  連帯債務を解除したい。

…ご夫婦共働きの場合、お二人で協力しあってマイホーム購入される方も多いです。収入合算して住宅ローンを組むケースですね。この場合、収入合算することによって予算を増やすことができ希望の物件を購入することができたり、夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けられるというメリットがあります。この収入合算で共有名義で購入する方法を「連帯債務」といいます。連帯債務は連帯保証人には似て非なるものです。連帯債務は連帯保証人よりも責任が重いと言えるでしょう。こちらの図をご参考ください。

連帯債務も、連帯保証人と同様、離婚時に解除するには非常に難しいです。なぜなら、融資した金融機関は夫婦の収入合算額に対して融資をしたので、その内一人を外すことはできません。

 

例えば、夫を債務者、奥様を連帯債務者として持分2分の1として住宅ローンを組んだとします。離婚することになり、奥様が夫に持分を全て譲渡したとしても、連帯債務の責任が消える訳ではありません。又、離婚時にご夫婦間で「連帯債務を解消する」といった文書を交わしたとしても実際は解消することはできませんのでご注意ください。離婚する、しないは融資した金融機関には関係ないのです。金融機関からすると、「離婚してもしなくても、どういう形であれ、2人で払い続けてくださいね」って感じですね。

 

③  連帯債務者（又は連帯保証人）の元妻（元夫）が協力してくれない。

…売却して完済できる場合は問題ありませんが、前回お伝えした任意売却（こちらの動画をご視聴ください）を行なう場合は、連帯債務者、連帯保証人の同意が必要です。

離婚後は、元配偶者とはなかなか話もしづらいと思います。又、お客様の中には「連絡を取りたくない」「今の住所、状況を知られたくない」という想いもありますよね。そして、話を聞いてくれる状況になったとしても「任意売却の説明」「任意売却のメリット」等の説明もご自身でしようと思ってもやはり難しいです。今は、ネットでいろいろと調べることもできますが、間違っている情報もあり、どれが正解でどれが間違っているのかご自身で精査は難しいです。よって、この場合は、知識、実績、経験豊富な専門家にご相談されることをお薦めします。できる限りの配慮をしながら、双方と連絡をとり、お互いの話やご希望を個別に聞かせていただき、そして、誠心誠意・親切丁寧に説明、アドバイスさせていただきながらサポ―トしてくださいます。私達もこれまでも離婚が原因での不動産売却、任意売却を数多く取り扱ってまいりました。お気軽にご相談いただければと思います。

 

ご自宅の問題は、特に住宅ローンが多く残っている場合、連帯債務になっている場合は、離婚しても今後の生活にとって、影響の大きい問題であり、避けて通ることはできません。投げやりになって、ほったらかしにしてしまい、住宅ローンを滞納してしまうと、ご自身の信用情報に履歴が残り、今後新しくローンが組みづらくなったりと不都合が出てくる可能性もあります。なので、どういう形であれ、今後について、話し合いが必要です。中には、お二人での話し合いが難しい場合もあると思います。その場合、私達は、お二人の間に立ってお二人のサポートをします。「連絡を取るのが嫌だからどうなってもいい」と仰っていた方でも、無事に解決できた事例も数多くあります。まずはお気軽にご相談ください。